美容鍼

美容鍼という名のとおり、鍼をつかった施術です。
通常のエステとは違ったアプローチになるため、まずは美容鍼がどのような手法と流れで進むのか、把握していきましょう。

美容鍼とは美容のための鍼灸を指します。
鍼灸とは経絡（けいらく）と呼ばれるエネルギー上の経穴、すなわちツボを鍼やお灸で刺激することにより、不調の改善を図る施術です。

美容鍼では、不調の改善というよりは、美容に主眼を置いて行われます。
具体的には鍼を中心につかい、美容上のトラブルの改善を目指します。

おもに顔のツボを刺激します。
顔面のツボは約60以上存在しているといわれています。
具体的には目・鼻・口・顎まわりなどのツボが対象とされています。

・目の周辺のツボ：攅竹、承泣、睛明など
・鼻の周辺のツボ：迎香が代表的
・口の周辺のツボ：地倉、巨髎、承漿など
・顎の周辺のツボ：下関、頬車、上関、大迎など

これらのツボを鍼で刺激することにより、肌のトラブルの改善が期待できます。

美容鍼で使う鍼は、0.10～0.20mmほどの髪の毛ほどの太さが多いとされています。

0.7～0.9mmの注射針に対し、細い鍼を使っているため、痛みを感じにくい傾向があります。

美容鍼の施術例としては、次のようなものが挙げられます。

 

●皮膚のマッサージを行う

顔の筋肉を動きやすくする効果が期待できます。

 

●コルギを施す

骨格の矯正法のことを指します。
小顔効果が期待できます。
グーで顔の骨を押すことにより、骨の老廃物を排出する効果が見込めます。

 

●ES5000でEMSを流す

EMSとは電流のことです。
送電により、顔の筋肉の引き締めが期待できます。
具体的には、低周波治療器のES5000をつかって表情筋にEMSを送ります。

 

●顔面のツボに鍼を刺す

鍼の刺激により、肌のターンオーバーサイクルを戻す効果が期待できます。
鍼は使い捨てのディスポ鍼のため、安全性は高いといわれています。

美容鍼は、顔面のツボに対する鍼刺激により、肌のトラブルの改善が期待できます。

肌のターンオーバーサイクルを戻す効果が期待できるためですが、なぜそのような効果が起こるのか、疑問に思う方はいらっしゃいませんか。

ここでは、美容鍼の具体的な効果や、効果が発揮されるメカニズムについて紹介します。

肌トラブルが起こる原因は、ターンオーバーのサイクルが乱れているためと考えられています。
鍼で顔面のツボを刺激すると、このターンオーバーのサイクルが回復しやすいといわれています。
これは、鍼の刺激が自然治癒力を促しやすくなるためです。

人間の皮膚には表皮・真皮・皮下組織の3つがあります。
表皮を通して真皮に鍼を刺し、真皮を傷つけると、自然治癒力が活性化する傾向にあります。

高まった自然治癒力はターンオーバーを元に戻し、美容に有効とされる成分を生み出しやすくなるといわれています。
作られる成分としては、たとえばコラーゲンやセラミド、エラスチンといったものが挙げられます。

また、鍼を刺すと血行も良くなることが多い傾向にあります。
これは、鍼の刺激が蓄積された老廃物を体外へ放出しやすくなるためです。
美容成分の増加と血流の改善が組みあわさることにより、ほうれい線やしみ、しわの改善につながります。

●小顔

鍼の刺激によって表情筋の柔軟性が上がりやすくなるためです。
表情筋がやわらかくなると顔全体の筋肉が引き締まり小顔へとつながります。

 

●脳や内蔵の活性化

顔以外の効果として、脳や内臓の活性化が挙げられます。
これは、鍼の刺激によって顔面の神経に影響を与えるためと考えられています。
顔の神経を刺激すると、脳や内臓の機能向上につながります。

 

●身体の活性化

美容鍼は全身にも嬉しい効果をもたらせる場合があります。
美容鍼の効果のひとつである血流改善が、身体にも起こるためです。

そのため、美容の向上だけでなく、血行不良を原因としている症状の改善も期待できます。
たとえば、不良姿勢といった悪い生活習慣によって起こった筋緊張が血行不良を発生させ、疲労物質を蓄積させるために肩こりは生じます。

また、美容鍼は自律神経や女性ホルモンにも働きかけるといわれています。
乱れた自律神経と女性ホルモンの調節も期待できるため、たとえば自律神経失調症や更年期障害といった症状の改善も図れます。

当院の美容鍼施術は3段階に分け施術を行います。

 

●フェイシャルマッサージ+コルギ

どんなに良い施術を行っても、顔の皮膚が硬いと効果が半減すると考えられます。

まずしっかり顔の皮膚を緩めていき、そのあとコルギという韓国のエステで行われる顔の骨の矯正をしていきます。
これにより皮膚表面の血流改善が促進しむくみなどが取れやすい状態になるといわれています。

 

●立体動態波EMS

電気施術を顔の筋肉全体や患者さまの気になる箇所（ほうれい線や目の下のたるみなど）に行い、筋肉の引き締め効果を狙います。
痛みが少なく一般的な電気とは異なり、効果を感じやすい傾向があります。

 

●鍼施術

鍼施術は、細胞のターンオーバーサイクルの乱れの改善を促し、肌環境を保つ目的で行います。
ターンオーバーサイクルが乱れるとシミやくすみの原因となり肌環境の悪化につながります。

施術の頻度として、週1回を4回、2週に1回を計3回行うことが多いです。
それ以降は1ヶ月に1回程度で維持していくような施術頻度をおすすめしています。