保険施術

医療機関と同様に、接骨院でも健康保険を利用することで施術費用の負担を軽減することができます。
すべての症状に保険が適用されるわけではありませんが、一定の症状には保険を利用することが可能です。

接骨院の施術を受ける前に、利用できる健康保険の種類や症状について知っておきましょう。

利用できる健康保険の種類と、保険が適用される症状は次のとおりです。

●健康保険の種類

健康保険は保険料を毎月支払うことで、医療機関や接骨院における施術費用の負担を軽減することができます。
健康保険の種類は、全国健康保険協会（協会けんぽ）や共済組合などの社会保険、国民健康保険、後期高齢者医療保険などが挙げられます。

●保険が適用される症状

接骨院では、急性の症状に対して保険が適用されます。
保険適用される症状は次のとおりです。

・打撲
・捻挫
・肉離れ
・脱臼
・骨折

脱臼と骨折においては応急処置のみが対象になります。
慢性の腰痛や肩こりなどは保険適用外です。

接骨院で受けられる施術は、保険施術と自由施術の2種類に分けることができます。
それぞれどのような違いがあるのでしょうか。

●保険施術

保険施術は、健康保険などの保険が適用される施術です。
法律によって適用範囲は決められており、その範囲内の施術であれば施術費用の3割(年齢・所得によっては1割)の支払いに抑えることができます。

接骨院では受付で保険証を提出したあとに、保険の取扱いについて納得したうえで署名を行う必要があります。

症状に対する施術内容は院により異なりますが、定められた施術金額の範囲内で施術を行います。

●自由施術

自由施術は健康保険などの保険が適用されない施術です。
保険制度で施術費用の一部負担が行われないため、費用は全額自己負担になります。

しかし、自由施術の場合は保険施術のように症状や施術の制限がありません。
そのため、幅広い施術に対応することができ、施術方法も患者さまの要望にあわせて選んでいただくことができます。

交通事故の被害に遭い、ケガをしてしまうことがあります。
この場合、自賠責保険を利用することで施術負担を0円にできる可能性があります。
自賠責保険とはどのような保険であり、どんな場合に利用することができるのでしょうか。

自賠責保険とは、自動車やバイクの所有者に加入が義務付けられている保険制度です。
交通事故の被害者を救済する目的の保険制度なので、人身事故に適用されます。
被害者のケガの回復までの治療・施術費用や通院費用、慰謝料などを補償します。

自賠責保険には補償の限度額が設けられているため、足りない部分は任意保険にて補われることがあります。
接骨院で自賠責保険を利用する際には、事前に保険会社に連絡するとスムーズに適用されます。

自賠責保険が適用されるような例は、次のとおりです。

・後方車に追突されて首を痛めた
・自転車に乗っていたらバイクに衝突されて負傷した
・車を運転していたら信号無視のバイクに衝突された

自賠責保険はあくまでも被害者救済の目的の保険になるため、加害者のケガの施術に自賠責保険は利用することができません。

仕事の通勤の途中や仕事中にケガをしてしまうようなことがあります。
通勤や仕事のケガは、一定の条件を満たすことで労災保険を利用することができます。

労災保険が適用されれば、施術費用の負担を軽減することが可能です。
どのような場合に労災保険は利用することができるのでしょうか。

労災保険とは、従業員が1人でもいる事業主が加入を義務付けられている保険制度です。
通勤中や仕事中のケガには労災保険を利用することで、ケガの回復までの施術費用が補償されます。
労災保険は正社員だけでなく、パートやアルバイトの場合も利用することができます。

労災保険は、仕事に関係することや仕事中に負ってしまったケガに適用されます。
労災保険が適用されるケースは「業務災害」と「通勤災害」に分けられます。

●業務災害

業務災害は、仕事に関係することが原因でケガをしてしまった場合に該当します。
業務災害に該当するような具体例は、次のとおりです。

・業務中に機械が誤作動してケガしてしまった
・仕事で荷物を運んでいたら、転倒して捻挫してしまった
・取引先に向かう途中で交通事故に遭ってしまった

こうした状況で業務災害は適用されます。
しかし、休憩時間中のケガや、業務と関係のないことで負傷した場合は労災が適用されないようなケースもあります。

●通勤災害

通勤災害は、会社への出勤や退勤の途中で負ってしまったケガに適用されます。
通勤災害に該当するような具体例は、次のとおりです。

・会社への通勤途中で事故にまきこまれて負傷した
・退勤途中に階段で転倒して捻挫した

通勤災害は、自宅から会社までのルート上で発生したケガに適用されるものです。
そのため、退勤後に寄り道したような場合、寄り道先でのケガは労災保険が適用されないようなケースもあります。

当院の保険施術ではおもに低周波施術と運動療法をメインに行います。
捻挫や肉離れ、打撲などの急性期の処置として冷却しながら低周波の電気施術を行い、固定やテーピング・サポーター、コルセットなどで患部を保護いたします。

リハビリ期には温めながら低周波施術やストレッチ療法、必要であれば筋力トレーニングなどを行い、痛みや機能の改善を目指します。

また、自宅でのセルフケアのストレッチや簡単なトレーニング、日常生活での注意点などのアドバイスも行っております。
痛みがなくなったら施術を終わらせるのではなく、再発予防のためのセルフケアや姿勢などもお伝えいたします。

寝違えやぎっくり腰、腱鞘炎など痛みを繰り返してしまう患者さまも多いので、再発予防と根本改善の方法を丁寧にご提案いたします。

また、初回の来院時には施術計画書を作成し、通院頻度や改善までのおおまかな日数などを患者さまと共有します。
痛みで不安な思いをされている患者さまに安心していただけるよう努めてまいります。

本気でご自身のお身体と向きあって、改善したい方はぜひご相談ください。

※当院では保険をつかったリラクゼーションやもみほぐし、マッサージなどは一切行っておりません。
マッサージ目的での来院はお断りしておりますのでご了承ください。